森之宮保育園

居場所の保障 園児数:120名

居場所の保障

ロフト、かくれが、ホワイトルーム、フリースペース、キッズキッチンなど、児童福祉施設最低基準にない室名が並びます。同基準が施行されて70年。子ども主体の保育を思うとき、子どもたちが暮らしの居場所を自由に選べるということが、当たり前になっていないと感じます。十一時間保育が常態化している子どもたちの生活の中で、居場所の主体的選択の保障は、保育建築に与えられた重要な役割だといえます。ここ森之宮保育園では、子どもたちに異なった設えの複数の居場所が提供され、多様性豊かな保育が展開されています。

その一方で、保育者の労働環境もまた、重要です。保育士工房、フレキシブルに分割できる個室群、調理室の乳幼児分離、オープン型事務室、子ども便所から独立した大人便所、更衣室の男女分離など、管理諸室にも工夫を加えました。奇を衒わず、それでいて豊かな空間を目指す、当たり前の園舎設計を追求しました。


名称:社会福祉法人みおつくし福祉会 森之宮保育園

工事種別:新築

建築場所:大阪市城東区

延床面積:1178.94㎡

構造・規模:鉄骨造地上3階

園児数:120名